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目次
ISRとSSGの主な違い
ISRとSSGは、ページの生成と更新の仕組みに根本的な違いがあります。
違い1:ページ生成のタイミング
- SSG (静的サイト生成)
ウェブサイトをビルド(構築)するタイミングで、すべてのページを事前にHTMLファイルとして生成します。
- ISR (段階的な静的再生成)
SSGと同様にビルド時にもページを生成しますが、それに加えて、公開後もアクセスがあったタイミングでバックグラウンドでページを再生成します。
違い2:コンテンツの更新方法
- SSG
コンテンツを更新するには、サイト全体を再ビルドし、すべてのページを生成し直す必要があります。
- ISR
ページ単位で自動的に更新されます。手動での再ビルドは不要です。
違い3:表示速度
- SSG
常に事前に生成されたHTMLを返すため、表示速度は常に最速です。
- ISR
高速ですが、タイミングによっては再生成前の古いデータが一時的に表示される可能性があります。
違い4:ビルド時間
- SSG
サイトの規模が大きくなるほど、すべてのページを生成するためビルド時間は長くなります。
- ISR
ビルド時にすべてのページを生成する必要がないため、大規模サイトでもビルド時間を短く抑えることが可能です。
違い5:サーバー負荷
- SSG
静的ファイルを配信するだけなので、サーバー負荷はほぼゼロに近いです。
- ISR
通常時の負荷は低いですが、ページの再生成が実行されるタイミングで、一時的に多少のサーバー負荷が発生します。
違い6:適した用途
- SSG
ドキュメントサイトやランディングページ(LP)など、情報の更新頻度が低いサイトに適しています。
- ISR
ブログやECサイトの商品ページなど、ある程度の頻度でコンテンツが更新されるサイトに適しています。
SSG(静的サイト生成)の仕組みとメリット・デメリット
SSGの仕組み
SSG(Static Site Generation)とは、ウェブサイトのコンテンツをユーザーからのリクエスト時に動的に生成するのではなく、事前にビルド時にすべてのHTMLファイルを生成しておく手法です。
このプロセスは、ヘッドレスCMSやマークダウンファイル、APIなどからデータを取得し、それらをテンプレートに流し込んで静的なHTML、CSS、JavaScriptファイルを生成することで完了します。生成されたこれらの静的ファイルは、CDNなどに配置され、ユーザーからのリクエストに対して即座に配信されます。
SSGの5つのメリット
メリット1. 表示速度が速い
SSGの最大の利点は、その圧倒的な表示速度にあります。ユーザーがウェブサイトにアクセスした際、サーバーは事前に生成されたHTMLファイルをそのまま配信するため、データベースへのアクセスやサーバーサイドでの動的な処理が一切発生しません。これにより、ブラウザはコンテンツをほぼ瞬時にレンダリングでき、ユーザーは非常に快適な閲覧体験を得られます。
メリット2. セキュリティが高い
SSGで生成されるのは静的なファイルのみであるため、セキュリティが大幅に向上します。動的なウェブサイトで懸念されるデータベースへのSQLインジェクション攻撃や、サーバーサイドスクリプトの脆弱性を突いた攻撃といったリスクが極めて低減されます。サーバー側で実行されるコードが少ないため、攻撃対象となる領域が縮小され、安全な運用が期待できます。
メリット3. サーバー負荷の低減できる
静的なファイルを配信するSSGは、サーバーへの負荷が非常に低いという特性を持ちます。ユーザーからのリクエストに対して、サーバーは単にファイルを読み込んで送信するだけで済むため、CPUやメモリといったサーバーリソースの使用量が大幅に抑制されます。これにより、アクセスが急増した場合でもサーバーダウンのリスクが低く、安定したサービス提供が可能になります。
メリット4. CDNキャッシュとの親和性が高い
SSGで生成された静的ファイルは、CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)と非常に高い親和性を発揮します。CDNは世界各地に配置されたサーバーを通じてコンテンツを配信するため、ユーザーに最も近いサーバーからコンテンツが届けられ、さらなる高速化が図られます。静的ファイルはキャッシュが容易であるため、CDNの効果を最大限に引き出し、グローバルに展開するウェブサイトでも高速かつ安定した配信を実現します。
メリット5. SEO対策に優れる
検索エンジンのクローラーは、事前に生成されたHTMLコンテンツを容易に読み取ってインデックスすることができます。SSGは、JavaScriptによる動的なレンダリングを必要とせず、すべてのコンテンツが初期ロード時にHTMLとして利用可能なため、SEO対策において非常に有利です。これにより、検索エンジンからの評価が高まり、オーガニック検索からの流入増加に貢献します。
SSGの3つのデメリット
デメリット1. ビルドが長い(大規模サイトの場合)
SSGの主なデメリットとして、大規模なウェブサイトにおけるビルド時間の長さが挙げられます。サイトのページ数が増加するにつれて、すべてのHTMLファイルを事前に生成するプロセスに要する時間が長くなります。コンテンツの更新頻度が高い大規模サイトでは、このビルド時間が開発プロセスやコンテンツ公開のボトルネックとなる可能性があります。
デメリット2. リアルタイム性が求められるコンテンツに不向き
SSGは事前にコンテンツを生成するため、リアルタイムで情報が変化するコンテンツには不向きです。株価、ニュース速報、チャット、ライブスコアなど、常に最新の情報表示が求められる場面では、静的ファイルでは対応できません。このようなコンテンツを扱う場合は、クライアントサイドでの動的なデータ取得や、別のレンダリング手法との組み合わせが必要となります。
デメリット3. 動的コンテンツに不向き
ユーザーごとにパーソナライズされたコンテンツ表示や、認証を伴う会員向けページなど、動的なインタラクションを必要とするコンテンツの表現が難しいという点もデメリットです。これらの機能を実現するには、クライアントサイドでのJavaScriptによる追加の処理や、API連携が必要となり、SSGのシンプルさを損なう可能性があります。
ISR(段階的な静的再生成)の仕組みとメリット・デメリット
ISRの仕組み
ISR(Incremental Static Regeneration)は、SSGの高速性とSSRのリアルタイム性を組み合わせたハイブリッドな手法です。SSGと同様に事前に静的なHTMLをビルドしますが、設定された期間(例: 60秒ごと)が経過した後にアクセスがあると、バックグラウンドでページの再生成が行われます。
ユーザーにはまずキャッシュされた古いページが高速に表示され、再生成が完了した後の次のアクセスからは更新されたページが表示される仕組みです。
ISRの5つのメリット
メリット1. SSGの高速表示と動的更新の両立できる
ISRの最大の強みは、SSGが提供する高速な初期表示を維持しつつ、コンテンツの動的な更新を可能にする点です。ユーザーは常にキャッシュされた静的ページを即座に受け取ることができ、同時にサーバー側でコンテンツが自動的に最新の状態に保たれます。これにより、パフォーマンスと鮮度という両立が難しい要件を満たします。
メリット2. ビルド時間の短縮できる
SSGとは異なり、ISRではすべてのページを一度にビルドする必要がありません。コンテンツが更新されたり、再検証期間が経過したりしたページのみが個別に、または必要な時に再生成されるため、大規模なサイトであってもビルド時間を大幅に短縮できます。これにより、開発サイクルが効率化され、コンテンツの更新頻度が高いサイトでも運用が容易になります。
メリット3. コンテンツの鮮度維持できる
定期的なバックグラウンドでの再生成により、ウェブサイトのコンテンツの鮮度が自動的に維持されます。手動での再ビルドやデプロイを待つことなく、古い情報がユーザーに表示されるリスクを低減できます。これにより、常に最新の情報を提供できるため、ユーザーエンゲージメントの向上にも繋がります。
メリット4. サーバーへの負荷軽減できる
ISRは、動的なリクエストごとにサーバーでコンテンツを生成するSSRと比較して、サーバーへの負荷を大幅に軽減します。ほとんどのリクエストはキャッシュされた静的ファイルで処理され、再生成プロセスはバックグラウンドで効率的に行われるため、必要なサーバーリソースが少なくて済み、運用コストの削減にも貢献します。
メリット5. SSGとSSRの良いとこ取り
ISRは、SSGの高速性、セキュリティ、スケーラビリティといった利点と、SSRのコンテンツの鮮度、動的なデータ反映といった利点を組み合わせた、まさに両者の「良いとこ取り」を実現したハイブリッドなレンダリング手法です。これにより、現代の複雑なウェブアプリケーションの要件に応える強力なソリューションとなります。
ISRの4つのデメリット
デメリット1. 初回アクセス時の遅延の可能性
ISRでは、再検証期間が経過した後に初めてアクセスがあった場合、古いキャッシュが表示され、その後のバックグラウンドで再生成が開始されます。この初回アクセスの際に、更新された最新のコンテンツが表示されるまでにわずかなラグが生じる可能性があります。これは、次のアクセスからは最新のコンテンツが表示されるため一時的なものですが、厳密なリアルタイム性を求める場合は注意が必要です。
デメリット2. 最新データへの反映ラグ
設定されたrevalidate期間(再検証期間)によっては、コンテンツが更新されてからウェブサイトに反映されるまでに時間差が生じることがあります。例えば、revalidate: 60(60秒)と設定した場合、データが更新されても最大60秒間は古いコンテンツが表示される可能性があります。厳密な即時性が求められる場面では、このラグが問題となる場合があります。
デメリット3. キャッシュ管理の複雑さ
ISRはキャッシュメカニズムに依存するため、キャッシュの無効化や再生成のトリガーに関する管理が複雑になることがあります。特に、コンテンツの更新が頻繁であったり、複数のページが連動して更新されるような場合、意図しない古いコンテンツが表示されないよう、キャッシュ戦略を慎重に設計する必要があります。
デメリット4. リアルタイム性が求められるコンテンツに不向き
ISRはバックグラウンドでの定期的な再生成を特徴としますが、これはあくまで「ある程度リアルタイム」ということであり、秒単位、ミリ秒単位の厳密なリアルタイム性が求められるコンテンツには依然として不向きです。例えば、ライブチャットや株価のリアルタイム表示など、即座のデータ更新が不可欠な場合は、クライアントサイドレンダリング(CSR)やWebSocketなどの技術を組み合わせる必要があります。
ISRとSSGの使い分け完全ガイド
どちらの技術を選ぶべきか、具体的な判断基準を解説します。
コンテンツの更新頻度で選ぶ
- SSGが最適
企業のコーポレートサイト、製品のランディングページ、ドキュメントサイトなど、コンテンツの更新が数日に1回、あるいはそれ以下の頻度の場合。
- ISRが最適
ブログ、ニュースサイト、ECサイトの商品一覧など、1日に複数回の更新が想定される場合。
ビルド時間とサイト規模で選ぶ
- SSGが最適
ページ数が数十〜数百ページ程度の小〜中規模サイト。ビルド時間が数分以内に収まる場合。
- ISRが最適
ページ数が数千〜数万ページに及ぶ大規模サイト。SSGではビルド時間が現実的でない場合。
リアルタイム性の要求度で選ぶ
- SSGが最適
コンテンツの変更が即時反映される必要がない場合。
- ISRが最適
「ほぼリアルタイム」で十分な場合。数分程度の遅延が許容できるコンテンツ(例: 在庫情報、イベント情報)に適しています。秒単位の厳密なリアルタイム性が必要な場合は、CSR(クライアントサイドレンダリング)との組み合わせを検討する必要があります。
発展的なトピック:オンデマンドISRとキャッシュ戦略
Next.jsでは、時間ベースの再生成だけでなく、特定のイベントをトリガーにページを再生成する「オンデマンドISR」も利用できます。
例えば、ヘッドレスCMSでコンテンツを更新した際にAPI(Webhook)を呼び出し、関連するページだけを即座に再生成することが可能です。これにより、ISRのタイムラグというデメリットを解消し、より柔軟なコンテンツ管理が実現できます。
ただし、オンデマンドISRを導入する場合、どのコンテンツがいつ更新されるかを正確に把握し、キャッシュを適切にパージする戦略を立てることが重要になります。
App RouterにおけるオンデマンドISR
Pages Routerで`res.revalidate()`を使用していたオンデマンドISRは、App Routerでは`revalidatePath`や`revalidateTag`関数に置き換えられました。これらの関数はServer ActionsやAPIルート内で使用し、特定のパスやタグに関連するキャッシュを無効化することで、必要なページのみを効率的に再生成します。
特に`revalidateTag`は、複数のページにまたがる共通のデータを更新する際に非常に強力です。
まとめ
SSGとISRは、どちらもウェブサイトのパフォーマンス向上のための技術ですが、その特性及びユースケースには違いがあります。
SSGは、コンテンツの更新頻度が非常に低く、最高レベルの表示速度、セキュリティ、そしてコスト効率を追求したいウェブサイトに最適です。ビルド時にすべてのページを生成するため、大規模サイトでのビルド時間やリアルタイム性の欠如が課題となります。
一方、ISRは、SSGの高速表示というメリットを享受しつつ、コンテンツの鮮度を効率的に維持したい場合に非常に有効です。必要なページをバックグラウンドで選択的に再生成するため、大規模サイトのビルド時間を短縮し、更新頻度が高いコンテンツにも対応できます。
最終的な技術選定は、プロジェクトのコンテンツ更新頻度、リアルタイム性の要件、ウェブサイトの規模、そして開発チームの習熟度を総合的に考慮して行ってください。
Next.jsのようなフレームワークを利用することで、SSGとISRを柔軟に使い分け、場合によっては、両者を組み合わせることで、それぞれの長所を最大限に引き出し、ウェブサイトのパフォーマンスと開発体験を最適化することができます。
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